霊性の体験と認識 目  次

一、心身一如の第一原則 その一・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(15) 
万病の第一原因・・・・左手利き、中風肺病の実例とその治療身体の
恐るべき左右対立

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 長命法や若返り法に限らず、一体人の健康というものは、西洋医学では理想的な保証が出来ない。病気治療また然りで、一部の病は治っても、全体の健康強壮とは関係がなく、またいづれ、他の部分が悪くなるという具合のもの。胃が治れば、心臓が弱くなり、心臓が治れば肺が悪くなるというような連鎖関係をもつものである。
 一体自然からいうと、人間が病気で斃れるということは不都合なことである。血圧が高くなるだの、動脈が硬化するだの、脳溢血をやるだの・・・・そして遂に五十や六十で老いぼれてしまうという事は、自然ではなくて、不自然極まることである。人間は年をとると共に、知恵は熟し、頭は鮮明になり、人間味は豊かになり、人格の内容は深まり、巨木のように強くなり、荘厳になり、むら気の青年期と違って、神霊の目が開け、通達の妙力を得るのが自然である。
 然るに人間が自然の荘厳を失って、病になったり、老衰したりするのは、最初から自然の第一原則を蹂躙しているからである。根底が間違っておれば、どんなに丁寧に手を加えたって、基礎なき煉瓦立てのように、外部からの力が襲って来ると斃れてしまうものである。
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二、心身一如の第一原則 その二・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(25) 
婦人と男子の違い・・・・神経痛患者の一例と、奇々妙妙なるその神 速な全治・・・・頭部の固定点は幾多の疾病をつくり出す

三、心身一如の第一原則 その三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(30) 
人体の上下前後の対立は精神的にも生理的にも病的な証拠である

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 健康には、人体の左右が均整を得ていなければならぬことはすでに説いた。ところが、左右の均整が破れると、人体は上下の関係も、前後の関係も破れてくる。そして対立関係が、左右、上下、前後にわたって、全身の至るところに生じるから、一つの病気をすれば、多少全体の組織の上に、色々な病気の原因が出来るわけである。それについて、兼子氏の知識は極めて精密なものであるが、ここに百病の場合をいちいちあげて説明するわけには行かぬ。くわしいその説明は、稿を改めて、また別著に発表しなければならぬ。それにまた、その人の思想精神習癖によって、身体の上に現れる経絡の虚実には、様々な程度の変化があるから、数理的に確実でない場合もある。しかし大体においては勿論、万人共通で、著しい点になると、何人も直ちに診断が出来る。・・・・・


四、人は皆、禁制の木の実を食うて不幸になり病気になる・・・・・・・・・・・・・・・・(36) 
無病息災の本質生活

五、十四経脈の話・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(39)
いろいろな病はこんな風に関係がある

六、兼子式診察法と難病治療の実例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(48) 
心身一如の新法則

七、自然科学としての医学の立場の間違い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(58) 

八、万病の原因を救う教・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(67) 

九、健康体の中心は、遡って大統の法則である・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(73) 
健康の中軸、霊性の中軸・・・・一元呼吸作用・・・・人類を救う真理は・・・・
ここに生まれる・・・・コーエン、ボルツアーノ、リッケルトの誤謬・・・・
日本人の魚釣り・・・・人体の綜合と腹認・・・・現代哲学、芸術の根本批判

一〇、内臓諸機関の不均整は固定観念作用をあやつり出す・・・・・・・・・・・・・・・・(82) 
   潜在意識を潜めている(心理学上の世界的新発見)                楞厳経、金剛経、祖師付法・・・・

一一、日本人と西洋人の身体に表彰された東西文明の運命・・・・・・・・・・・・・・・・(89) 

一二、健康の原則は哲学の原則、美術、建築、音楽、書道・・・・・・・・・・・・・・・・(97) 
   の奥義である
          線の美、ドイツ人フィッシェル・・・・五重塔と人体・・・・支那の書と日本
の書・・・・支那の禅と道元の禅・・・・良寛と布袋・・・・ベートゥベン、チャ
イコフスキー、雅楽、ナソリ・・・・

一三、腹は外ばかりに張っていても腰の無い人間の思想・・・・・・・・・・・・・・・・・・(115) 
マルクスの思想の父ヘーゲルについて・・・・日本は平和の天才

一四、日本語に現れた平和の天才・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(119) 
明るく平和で、さびがある

一五、大法の顕現 (国家の中軸)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(122) 
中軸大法の時代と、法治国時代・・・・東西文明は融合されない・・・・
中軸なき現代生活

一六、健康の原則は思想問題にも実際生活にも徹底する・・・・・・・・・・・・・・・・・・(127) 
古神道の直霊と禍魂

一七、人体は平和の表象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(131) 

一八、体育の革正は徳育の根本問題である・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(139) 
沼津稲玉病院長の実験・・・・西洋の競争運動の根本的弊害性

一九、人間は神の子かアミーバの子孫か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(145) 

二十、飛びぬけて打ち出す力の確実さ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(153) 
思想家の悲哀と、真理の飛躍

二一、左手左足の萎えた一婦人の複雑な病を治した実験・・・・・・・・・・・・・・・・・・(158) 
ミルトンの失楽園・・・・潜在意識と病気の新実例

二二、宮本武蔵は外国に例のない新しい一大教育家・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(180) 
兼子尚積の哲学と剣道

二三、世阿弥も外国に例のない大教育家・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(190) 
兼子尚積の哲学と能楽

二四、此の呼吸は剣よりも強い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(196) 

二五、さびの本質と大教育家芭蕉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(199) 
兼子尚積とさびの本質

二六、兼子尚積の清正と利休観・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(209) 
さびの観照

二七、兼子氏の体験と実在観・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(216) 

二八、絶 対 生 活・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(224) 

二九、大 統 の 法 則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(233) 

三〇、日本は美と共に興り美と共に亡ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(237) 
兼子尚積の美の文化史的予言

三一、日 本 に 与 う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(243) 
日本人で日本を知らぬ者に・・・・ライト

三二、兼 子 尚 積 と 神 道・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(252) 
大黒柱と関捩子

三三、尚 積 随 筆 抄・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(258)